矢尾集落

2025年08月12日

草刈りから神輿再現へ 矢尾集落で広がる地域と大学の交流

“関係人口”の先駆け「ひきみボランティア制度」
―― 草刈りから神輿再現へ 矢尾集落で広がる地域と大学の交流――



近年、地方創生のキーワードとして注目される“関係人口”。
地元に住んでいなくても、継続的に地域に関わる人たちのことを指します。

この言葉が世に出る以前の平成20年度(2008年)、益田市匹見地域では先駆けとなる「ひきみボランティア制度」(運営:ひきみ田舎体験推進協議会)がスタートしました。匹見町外に住む方にボランティア会員に登録してもらい、草刈りや農作業、イベント支援などを通じて、住民と協働します。
背景には、少子高齢化で日常の維持が難しくなってきた集落の現状があります。作業支援と交流を組み合わせたこの制度は、今でいう“関係人口”の先駆的事例です。

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矢尾集落とのつながり

矢尾集落がこの制度を利用し始めたのは平成21年。
当時の自治会長・長野加市さんからの依頼で、町外からボランティア会員が集まり、住民と一緒に作業を行うようになりました。
矢尾は山あいの静かな集落で、現在は1世帯が暮らしています。それでも年1回の草刈りは、集落の景観と誇りを守る大切な行事です。
集落外に暮らす出身者や、ボランティア会員は当地に集まり、作業をこなすだけでなく、地域の歴史や暮らしを知り、人と人との絆を深めています。
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恒例の夏の草刈り

今年は7月13日、朝8時前にお宮兼集会所に、集落関係者やボランティア会員4名と、活動をきっかけに縁のできた広島大学総合科学部の学生・教員3名。
大久保剛自治会長の挨拶と注意事項のあと、市道沿いの草刈りがスタート。
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私も草刈り機を担ぎ、いざ作業へ——のはずが、開始からわずか10分ほどで、左手の数か所をハチに刺されるというまさかの事態に。しかも人生で2度目の蜂襲撃に遭い、地元の方から薬をお借りして応急処置し、「ここで中断してなるものか!」と復活。

休憩時間には木陰で冷たいお茶を飲みながら談笑や情報交換。昼食は集会所で、地元の方々と一緒にいただきました。
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眠れる神輿を再び

この日、広島大学チームはお宮の清掃や、長年お宮で眠っていた神輿の修繕を行いました。この神輿は、矢尾の祭りを象徴する宝物ですが、担がれることなく数十年が経過していました。
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そこで始動したのが、「矢尾神輿再現プロジェクト」です。

広島大学総合科学部の授業「社会調査演習」(担当:福田恵准教授)のフィールドワークとして、学生たちが矢尾の暮らしや祭りの記憶、古い写真や文書を調査し、元住民や関係者からの聞き取りを通じて、祭りの再現を目指します。
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学びと再生が交差する場

このプロジェクトは、単なる現地調査ではありません。
学生は現場に入り、地域の文化的資源の価値や継承の難しさを体感します。

「ひきみボランティア制度」がつないだ草刈り作業は、時を経て神輿再現へと発展しました。外からの人と地域が関わり続けることが、集落の景観や記憶を未来に残す力になると感じています。

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hikimityou at 11:12|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック