齊藤ソノさん

2012年03月30日

田舎力

過去2年わたり
朝日新聞紙面で企画「田舎力」が毎週月曜日
掲載されました。

私も執筆メンバーに加えてくださり
毎月1回匹見町のことを書かせていただきましたが
3月26日の掲載を持って
この企画が終了することになりました。

朝日新聞の方、読者の皆様
お世話になり有難うございました。

以下、掲載文を転載します。

□■□■□■□■□


 
仕事柄、自宅を空けることも少なくありません。
今年1月、東京に出張した際、ご近所の方から携帯電話にメールが入りました。

「家に灯りがつかないけれど、体調でも悪いん?」。
慌てて電話すると、「家の中で倒れているんじゃないかと嫌な予感がして…。
鍵を借りて入るかどうか迷ったんよ」という言葉が返ってきました。

思いの外、心配をかけてしまっていたことへの驚きと反省、そして、そこまで気遣ってくださったことに感謝の気持ちで一杯になりました。



ソノさんそんな事があった矢先、齋藤ソノさん(87)=写真右=と、話をする機会がありました。
同居する娘さん夫婦が留守のとき
事前にその旨を聞いている集落の人が
「目が覚めた?」「朝ご飯食べた?」と電話を入れたり
2、3日会わなければ
わざわざ自宅に訪ねてくれるそうです。


集落内では、野菜やおかずをお裾分けしたり
一人暮らし宅の除雪を人知れずされる男性もおられるとのこと。

同じ集落に住む吉原延子さん(73)=写真左=によると
昨秋、80代の一人暮らしの方が救急車で運ばれるという出来事が
あったそうですが、「毎日、声かけに家を訪ねていたので、早期発見できた」のだ
そうです。








「わたしらの集落では、一人暮らしでも声をかけあっているから
孤独死のニュースを聞くと
そんなこともあるんだと不思議な気持ちになります」と齋藤さん。

 震災以降、「絆」や「つながり」の大切さを耳にしますが
益田市匹見町には以前から共助の精神が息づいています。

田舎のつきあいを煩わしく思う人もいるかもしれませんが
いざというとき、家族のように自分のことを心配してくれる人がいるのは
実に心強いものです。

このつながりの強さが、田舎の良さであり
力であると思います。

【朝日新聞2012年3月26日掲載】

hikimityou at 15:03|PermalinkComments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック